2015年11月25日水曜日

トランク付きエレベーターとは?緊急時にストレッチャー等を搬入

マンションなどに設置されているエレベーターの中には、「トランクルーム」が設けられているものがあります。

このようなエレベーターは、"トランク付きエレベーター"と呼びます。
マンション上層部に救急患者が生じた場合の緊急対策であり、「ストレッチャー(怪我人、病人を搬送するための器具)等を搬入するとき」「棺桶を運ぶとき」に用います。

トランクルームがあることで、全長2mのストレッチャーも入ります。


常時は一般の乗用エレベーターとして使用できますが、「トランクルーム」には、鍵がかかっており、通常使えないようになっています。
また、以前は、トランク付きエレベーターごとに、バラバラの鍵が使われていたようですが、平成15年以降は、「EMTR」と刻印された"共通の鍵"が用いられているようです。
※平成15年以前は、共通の鍵が用いられていないケースもあり、トランクルームを開けるには、警備員や管理人から鍵を借りる必要があります。

関連法令

トランク付きエレベーターは、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第129条の5第2項の規定に基づく「用途が特殊なエレベーター及び当該エレベーターのかごの積載荷重を定める件」で定められています。

一 次に掲げる基準に適合するトランクを設けたエレベーター エレベーターのかごの面積をトランクの面積を除いた面積として、令第129条の5第2項の表に基づき算定した数値
イ 床面から天井までの高さが1.2m以下であること。
ロ かごの他の部分とトランクの床面の段差が10㎝以下であること。
ハ 施錠装置を有する扉を設けること。
ニ かごの奥行き(トランク部分の奥行きを含む。以下同じ。)が2.2m以下であり、かつ、トランク部分の奥行きがかごの奥行きの1/2以下であること。

なぜ、エレベーターを大きくせずに、「トランク付きエレベーターにするのか」というと、積載荷重が暖和されているためです。